その日から噛めるインプラント
インプラント診療では「完結するまで長期間を要する」といった問題点があった。
5年程前までは、
・下顎では3ヶ月
・上顎では6ヶ月
というのが、常識であったが
現在ではある一定条件を満たせばインプラントを埋めた当日にプラスチック製の仮歯をいれ、当日から噛んでいただくことが可能となっている。いわゆる即時荷重である。
一定条件とは...
1 | インプラントメーカーの選択 (即時荷重に適していないメーカーも多々ある) |
2 | 埋入トルク値が40Ncm以上 (埋めるときの引っ掛かりの強さの事) |
3 | 大規模な骨移植を併用していない場合
(骨が無い場合に骨移植が必要な場合もある) |
の3つです。
それでは、具体的に全体的な場合を例にとってみましょう。
例えば、何本かの歯が残っていてこれを柱にしてブリッジがかかっていて、
すべての根っ子がダメで抜かなければならないとします。
従来の方法 | 即時荷重 |
全ての歯を抜歯 | 抜くと同時にインプラントを埋め、 条件がよければ即時荷重をかける |
とりあえず、取りはずしの総入れ歯 | |
(ご希望があれば) 数ヶ月後にインプラント→条件がよければ即時荷重 |
同日に固定性の仮歯を入れる |
という差があり「従来の方法」の「とりあえず、取りはずしの総入れ歯」の時期が無くなるのです。
従って
人前で話す仕事なので、片時たりとも不安定なとりはずしの入れ歯はイヤだ!
総入れ歯が傷口にあたって物がろくに噛めないなんてゴメンだ!
という方には特にオススメの方法です。
但し、特に上顎の全体的なインプラントの場合で、できるだけ天然の歯が生えているようにしたいという方には骨や歯茎の移植を併用することが多いので、適応とならない場合もございます